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島森です。漫画や小説の感想が主です。TBもコメントもご自由にどうぞ。


by nm73tsrm
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人生を愛してます

母がいきなり演劇に興味を持ったので、松尾スズキのDVDを貸し、「周囲には四季とか宝塚ファンしかいないのよー!」と非常に喜ばれたので、ついでに『ガラスの仮面』1巻文庫版をプレゼント。今頃、電車の中で読んでる筈。演劇のオーディションを受けたいと抜かすので、75歳まで受けられるトコのも渡しておきました。隣町を歩いていたら、チラシが置いてあったんですって。
社交ダンスもしたいらしいが先生が「ゲイかブサイクしかいない。そんな奴の汗なんか浴びたくない」と犬カフェで抜かすママン。行ったらしいですよR本木のサルサバーに。隣のラブラドールのプロペラ尻尾ふりが止まった瞬間。


人間なんてらら〜ららら ら〜ら〜な気持ちになったとき
「わたし、ニヒリストになりたくない」という科白を思い出してみる。
しかしですね、こんなキレーな視点は自分の中からは出て来ないんですね。
白紙になるってのはもう無理なので
アラーキーの『人間、泣かなくちゃ』をめくる。写真も奥さんも文章も言葉も最高。

「怖くなったとき」「悲しくなったとき」という時に
聞いてくれる異性がいるというのは、すっごく恵まれているんではないかと。
付き合っていたり結婚していたりしても、「そういうのはさ、自分で処理してほしいんだよねー」というつながりって、やっぱり自分には向いていないなと。
何の為に、一緒の空間にいるんだっつーか。「面倒なのか…好きじゃないんじゃね?」ってなりますわな、女子脳では。
身体の関係がなくても、そういうつながりのほうが、絶対に親密だと思う派。
ダンナがそんなことしてたら、静かに家中の室温を上げちゃうくらい怒る派。男の携帯を見たことはないですけどね。最低限のマナーですし、ダンナの携帯をみて幸せになった女は一人もいないという探偵のお言葉は忘れられないのです。


*[book]『天使の屍』貫井 徳郎 角川書店 人生を愛してます_e0038376_15243490.jpg

思慮深かった中学二年の息子・優馬がマンションから飛び降り、自殺を遂げた。動機を見出せなかった父親の青木は、真相を追うべく、同級生たちに話を聞き始めるが…。“子供の論理”を身にまとい、決して本心を明かさない子供たち。そして、さらに同級生が一人、また一人とビルから身を投げた。「14歳」という年代特有の不可解な少年の世界と心理をあぶり出し、衝撃の真相へと読者を導く、気鋭による力作長編ミステリー。

これ、貴志 祐介氏の『天使の囀り』 人生を愛してます_e0038376_15293354.jpgと間違えていて、ずっと読み終えた心算でおりました。

貫井氏の作品は、子供が関係するものが多く、歌野 晶午とは違ってウエットな傾向があるので、弱ってる時や女性ホルモンが多いときだと辛くなっちゃいます。(『純愛カウンセリング』に、"女が感じる悲しみは男性の8倍ぐらい"とありました。詳細。)

子供の倫理と将来への不安を描いているのですが…父である主人公が、激情にかられたり、復讐に燃えたりしていないので、そこが狙いなのかもしれませんが、結構淡々と読めます。
うーん…貫井氏ので面白かった!と言えるのは『殺人症候群』だけですね、今のところ。(『プリズム』『悪党たちは千里を走る』『失踪症候群』は読んでます。あ『慟哭』読み忘れてます)
筆致を抑えているのが、かえってノレないんです。

イジメはダメって言っても、大人になって社会人になった方が歴然とあるし、気が弱くなると鬱になってしまうし、(日本脱出して、他の国に住むという手段もあるけど、私は日本が好きだな)島耕作みたいに「好きな女とセックスしてました」ってフツーは上司に言えないんですよね。
ま、出世できる人は仕事が出来るだけではないと。
by nm73tsrm | 2007-06-17 23:17 | book