島森です。漫画や小説の感想が主です。TBもコメントもご自由にどうぞ。


by nm73tsrm
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上品な神なんていない

*[book]『愚者と愚者 (上) 野蛮な飢えた神々の叛乱』 打海文三 角川書店 ISBN:4048737198e0038376_21172640.jpg

内戦下の近未来の日本。常陸軍・孤児部隊を指揮する佐々木海人の友情、愛情、成長を描く。

2年待った『裸者と裸者』の続編。この上巻はかなりの熱をもったまま読み通した数少ない本でした。打海氏の息子か孫が書いたのでは?と疑わずにいられない瑞々しい文章も非常に印象的でした。
しかし、幼い人が記すと、瑞々しさではなく、シンプルさ、他人との距離の計りがたさが目立つことの方が多いので、この嫌みのないピュアで新鮮な文体は、一種の老練さに基づくものなのでしょう。
佐々木海人が成長するのは、専ら、みずからの確固たる男性ぶりと様々なマイナーのジェンダーとどういう距離で付き合うかを通してですね。

*[book]『愚者と愚者 (下) ジェンダー・ファッカー・シスターズ』 打海文三 角川書店ISBN:4048737201e0038376_21174548.jpg

男性と女性しか居ないと認識されていたであろう数年前から、
日本の文学はここまで来たんだな! と。
森奈津子氏や新井祥氏『性別がない!』、よしながふみのファンなら楽しめると思います。
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by nm73tsrm | 2007-01-12 16:13 | book