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島森です。漫画や小説の感想が主です。TBもコメントもご自由にどうぞ。


by nm73tsrm
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賞味期限を過ぎた夢の味

*[book]『女王様と私』歌野晶午 角川書店 ISBN:4-04-873628-0賞味期限を過ぎた夢の味_e0038376_10143853.jpg

真藤数馬は冴えないオタクだ。
無職でもちろん独身。でも「引きこもり」ってやつじゃない。
週1でビデオ屋にも行くし、秋葉原にも月1で出かけてるし。今日も可愛い妹と楽しいデートの予定だったんだ。あの「女王様」に出逢うまでは。彼女との出逢いが、めくるめく悪夢への第一歩だった…。


ミステリのA師匠曰く「扉を叩き続けた男」歌野氏。
『生存者、一名』と『葉桜の季節に君を想うということ 』は確かに面白かったのですが、その後の『魔王城殺人事件』はアレ?という感じで、『長い家の殺人』は読んだ方から「絶対にお勧め出来ない」と言われました。
見取図を見た時点で謎が解けるそうです。(ワタシには無理かも)

この作品装丁は素敵だし表紙と裏表紙の内側の文章群は…よく作りましたね、ウタノ氏ぃ…。

今回の作品は、二部構成になってますが、始めの方で、かなりばらされてるんですよね。山口雅也氏の『play』みたいにもっと最後まで取っておけば良いのにと思いつつ、でもまあそれじゃ『葉桜の季節に君を想うということ 』と同じネタって言われるからかなーと。

二部構成に割り切ってしてしまうのは凄いのですが、まあ…。
まあ本格を求めるおひとは読まないでしょうね。

主人公がローティーンの少女を連れ回すという設定、身近な方にまさにいらっしゃる(二人は血の繋がりはなくとも、知人なので犯罪ではありませんが)ので、かなり私の現実と被ったのと、その方の思考回路と似ていて…歌野氏、こういう嫌な心理描写をしまくったらもっと凄みが出ると思います。和製、男性ルース•レンデル。うわぁ嫌。

『世界の終わり、あるいは始まり』は今後読む予定ではあります。
これは止められてないので。

*[book]『小さな白い車』ダン・ローズ/著 金原瑞人/訳 田中亜希子/訳 中央公論新社
ISBN:4-12-003663-4賞味期限を過ぎた夢の味_e0038376_10175648.jpg

ほぼ日や色々なところで宣伝されてるのでダン氏の作品初めて読んでみました。

ええーと…登場人物はキュートなんですが、こういうのなら別にフランス映画のお家芸なんじゃないか?本で読む必要あるのか?というかそんなお勧めされる理由はあるのかと調べていたら
『ティモレオン センチメンタル・ジャーニー 』
が素晴らしいとのこと。
OKこれは読んでみますよ!愛犬家は読むなと言われてますが…うう、ちょっと嫌だなあ。心の準備はして頑張ります。
by nm73tsrm | 2005-10-25 10:16 | book