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島森です。漫画や小説の感想が主です。TBもコメントもご自由にどうぞ。
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泣いてあたりまえじゃないですか、物語なんてものは
*[book]『文芸漫談—笑うブンガク入門』いとうせいこう, 奥泉光, 渡部直己  集英社ISBN:4-08-7747611

小説の書き方・読み方がクスクスわかる!ヒカルがボケて、いとうがツッコむ!芥川賞作家と稀代の仕掛け人が捨て身でおくる、“漫談スタイル”の超ブンガク実践講座。渡部直己(座付作家)による、ためになる脚注付き。

プロローグ イロニー行きのモノレール
第1章 職業作家で行こう!
第2章 小説的グループ
第3章 あのカバを創ったのはだれだ?
第4章 バカの大気圧
第5章 涙の共同体
第6章 市営グラウンドの駐車場
エピローグ 楽屋にて


「『自分の中から湧き上がってくるものを書きました』って言ってるのを読むと『馬鹿だな』って思いません?」
「泣いてあたりまえじゃないですか、物語なんてものは」

こういうスタンスだあいすきです!!

奥泉光氏の『モーダルな現象』がハイブロウだったので「これだって漫談っていったって自分みたいなバカには途中からついてけないだろう…でも面白いっていうし、一読だけ」と手に取ったらですね!!
TVの芸人の殆どが痛々しく見える人にはぴったりというか、9分割のストライクが全て決められちゃうというか、いとうせいこう氏さすがっつーか…良いんです!!

「他人の言葉から始める」※この覚悟の有無が19世紀までの近代文学とそれ以降を距てる最大のポイント。フローベールの『ブヴァールとペキュシェ』がメルクマール。
とか
文芸は実践的なことを言えば(中略)「反復」になるのは仕方がない。(中略)「良い反復」はイロニーを含むと思う。(中略)笑いもそうですね。ホントにバカだと思ってツッこんじゃうと、こっちも客もそんなに笑わない。「おもしろいバカだな、おまえは!」という気持ちが微妙に入っていると、いちばん伝わるんです。愛と切断が一緒になっている、体感的にわかちがたい態度なんですよ。

「愛と切断」というフレーズにもやられましたが、難しい話なのに、笑えるようにして下さってますが、かの奥泉先生のお子さんの保育園の「桃太郎ズ」のエピソード(下記)は…。お二人には毎月この漫談をロフトあたりでやっていただきたいわ…。

漱石が「親が子供をみるようなまなざしで書くのが写生文である」と言ってるでしょう?(中略)保育園でわかりましたよ、文字どおり「親が子供を見てる」とね、ユーモアがみなぎるんですよ。ふつうにユーモアの「場」として成立している。←いとう いや、ふつうじゃないから。そこ、他人は入れないから(笑)。
勿論全文読んで頂くと、更に笑えます、じゃない勉強になります。いやどっちもですね。

ポール•ヴァレリーの言葉「涙は目玉から滲み出る精液だ」
そ、それは出さないと健康な肉体ではなくなるって強迫的なものがありますね。


*[book]『バッテリー 4』あさのあつこ/作 佐藤真紀子/絵 教育画劇 ISBN:4-7746-0517-4
ピッチャー原田巧とキャッチャ—永倉豪の葛藤。
「自分の限界の先を見てみたい。ここまでだと自分の力を見切った、その先に行ってみたい。」

強打者・門脇を力でねじふせた原田巧だが、その後連打をあびる。
門脇を三振にとった最高の球を取ることだけに集中していた永倉豪は集中力を失う。おれのせいだ・・・おれはここまでなのか。シリーズ第4弾!!


前回は全力で投げないことに苛立ったのに、今度は自分の力の限界。
中学生なのに…っていうのはおかしいですね。いつも限界を超えていくしかない。

この回から、巧の視野に家族以外も入るようになったのか、海音寺キャプテンも、横手中の門脇や瑞垣らが喋ったり動いたりしてきて、「周囲」が動くようになってきました。

しかし「チームで勝つんだ!」という流れはまーだまだないのか、そういう視点には立たないのか…楽しみです。

by nm73tsrm | 2005-10-23 03:19 | book
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